2023年6月25日日曜日

夜間中学(模擬教室・体験説明会)のお知らせ

みなさん、「夜間中学」をご存知ですか。 
さまざまな事情で中学校に通学できず、「学びたい」「学び直したい」という方が通える学校です。 

 みなさんの周りに、さまざまな理由(学齢超過での来日や高校進学できずに就労している等)で学び直したい「気になる子」はいませんか? もし頭に浮かぶ人がいたら、是非、情報共有、お声掛けをお願いします。


今回、県内6つの会場(中津・別府・大分・佐伯・竹田・日田)での実施だそうです。 授業料無料、要申込みです。(学習内容は中学校の内容で、日本語学習が目的ではないです) 夏季教室の締め切りは過ぎていますが、お問い合わせいただくと対応くださるそうです。 

大分県での設置に向けて、どのようなニーズがあるかを把握する目的もあるかと思います。 県内での学びに選択肢が増えていくといいなと願います。 詳しくは、上記のサイトをご確認お願いいたします。

2023年6月17日土曜日

第17回 ネットワーク会 多言語スピーチ会のお知らせ

 あちこちに、紫陽花がきれいに咲いていますね。

色とりどり、あざやかに咲く紫陽花が見られるなら、梅雨のじとじともわるくないなぁ、なんて思うきようこのごろ。

さて、お待たせしました!今年もやります「多言語スピーチ会」!

第一回(2021)、第二回(2022)と、大分につながりのあるたくさんの子どもたちが、いろんな立場で想いをことばにしてくれました。その想いが、聴く側の心に深く沁みたり、笑顔をもたらしてくれたり、感動を与えてくれたりしました。今年も、たくさんの子どもたちの心の声を届けられる場にしたいと考えています。「その気持ち、届けてみない?」「チャレンジしてみない?」「日本語でも、母国語でも、どっちでもいいよ!」など、身近な子どもたちに、声をかけてくださいませんか?そして、ぜひ、温かいサポートをお願いします。

発表者申込みフォーム
 

 

2023年6月10日土曜日

第16回ネットワーク会のお礼とご報告

 先週6月4日(日)19時30分〜21時に、zoom(オンライン)で、第16回ネットワーク会を開催しました。県内外また海外から約40名を超える方々にご参加いただきました。

今回のテーマは、「就学後のこどもたちのこと~小・中・高校のこどもたち~」。このテーマで、お二人のパネラーの方にお話いただき、その後、それぞれのパネラーの方を囲んで質問タイム、最後に、小グループに分かれ、感想等交流を行いました。

少しですが、以下のとおり、パネラーの方のお話を共有させていただきます。

★森川寿子さん  

任意団体であるHAPPY LINK代表、そして、多文化共生マネージャーとして、佐伯を中心に大分県内の多文化ファミリーのサポートや、多文化共生の推進に関わるイベントや講座を仕事とボランティアの両方で活動中です。ご自身が中学2年生の頃にALTとの出逢いをきっかけに、国際交流や国際理解に興味を持ち、今日に至るとのことでした。

今回は、《マイノリティ(少数派)とマジョリティ(多数派)双方向へのアプローチ〜「繋がり」づくりと、「知らない」→「知る」を促す〜活動報告》と題してお話いただきました。

任意団体HAPPY LINKは、県内外の有志約20名のメンバーで構成され、地域活性化、多文化共生、人材育成を目的として活動。これまで、外国ルーツの方の困りごとがあれば、様々な団体、機関(おおいた国際プラザ・大分県外国人総合相談センター、各市教委、県教委、子育て支援施設など)との繋がりを活かして解決に向けた取組を実践してきたとのこと。その取組は様々で、地域住民との交流イベント開催や個人の相談対応、情報提供、解決策の提案など多岐にわたります。

森川さんのバイタリティ溢れパワフルなお話ぶりに、元気をもらった参加者の方も少なくないのではないでしょうか。今年度は、10月28日(土)に、さいき(多文化共生)ワールドフェスタを開催予定とのこと。参加者ボランティアを募集中とのことですので、気になる方はぜひ森川さんと繋がってください。

★羽野美佳さん

GSSC日本語クラブのメンバー。15年前にCLD児を担任したことをきっかけに日本語指導に関心を持ち、小学校教諭・学校長を経て現在も支援活動を行っています。現在は主に県内外のCLD児(文化的・言語的に多様な背景を持つ児童)にオンラインや対面で日本語を指導しているとのこと。今回は、《外国につながる子どもたちへの国語取り出し授業〜教科書をリライトしてみまし た〜に至る奮闘記》と題して、お話をしていただきました。

出会った子どもたちは、語彙の獲得量も、生活経験も、生きてきた背景も異なるのに、低学年の国語の指導法からなかなか抜け出せない、一体どうしたら良いのかとの羽野さん自身の困りから今の取組みに繋がったとのこと。2003年文部科学省は、日本語指導と教科指導を統合し、学習活動に参加するための力の育成を目指したカリキュラムを開発。とは言ったものの、具体的な実施については自治体に任せ最終判断は校長に委ねられているのが実態。散在地域の実体としては、明確な指導方法がなく、人材や財源も少ない、そのうち理解できるだろうという考え方もあるのが現状。しかし、現実、そこに困っている子どもがいるのであれば、そのままにはできない。そのようなとき、2018年にリライト教材と出会います。リライト教材とは、その子の日本語レベルに合わせて、教材の文章を書きかえるもの。

現場では検証を経てさまざまなリライト教材が活用されているものの、明確な指導法の確立はなされていない。さらに、在籍学級での学習に取り組めるかどうかは、リライト教材活用だけではなく、担任の存在が大きく、日本語指導者と担任とが指導に関して情報を共有する重要性が見えてきたとのお話でした。現実、課題は山積みですが、継続していく価値はあると考えています。他方と連携し、取り組みを進めていきたいとのことでした。


今回もたいへん実り多き時間を過ごすことができ、ありがたい限りでした。最後に、参加者のみなさんにご記入いただいたアンケートを掲載します。ぜひご覧ください。

☆参加者アンケートの感想より(一部掲載)☆︎

○森川さんのお話で現在の状況を少し教えていただけましたし、羽野さんの活動は素晴らしいと思いました。

○本日はありがとうございました。大分県内では多文化の子どもたちを支える人たちや団体が豊富だなあと改めて思いました。また、その方たちがこうしてオンラインで集い、実践を共有できるのは素晴らしいと思いました。

○私は学生ですが、教育現場で活躍している方々の話を聞くことができ、大変勉強になりました。

○お二人の先生方のお話、そしてディスカッションでは現場のさまざまな先生方の生の声を聞くことができ、とても勉強になりました。また、皆さんがとてもパワフルに活動されていて、刺激を受けました。これから大分の子供達の日本語教育にも携わっていけたらと強く思いました。ありがとうございました。

○スピーカーの方のお話が、どちらも実態に根付いたお話で参考になった。また、トピックの幅が広くて良かった。地域は違えど、課題は似ていると思います。

○リライト教材がうまくできたらいいなあと思います。皆さん、悩みをもちながら頑張っている様子を知り、私も元気を頂きました。

○切り開いていく方たちのお話はとてもワクワクしました。

○ぜひ次回も参加させていただきたいです。

○森川先生のパワーに、とても頼もしさを感じ、明るい気持ちになりました!

多文化に生きるこどもネットワーク大分 事務局一同

お礼の気持ちを込めて