2022年2月27日日曜日

多言語スピーチ会に寄せて

 3月の多言語スピーチ会に30人の大分のこどもたちがチャレンジします。どのスピーチにも、さまざまな気持ちが込められています。うれしい気持ち、かなしい気持ち、感謝の気持ち、仲間たちを勇気づけたい気持ち、自分の言語を思い切り声に出せるうれしい気持ち。

このスピーチ会はコンテストではありません。日本語の上手さを競うものでも、他の言語の流暢さを競うものでもありません。ただただこどもたちが、自分の内なる思いを、自分以外の誰かに素直にアウトプットできる場です。

 「今、わたしはここにいるよ」「ぼくはこんなこと考えているよ」と、外に向かって光を放つこどもたちの思いを、ぜひたくさんの方たちに聴いていただきたいと思います。 

可能な時間帯だけの参加ももちろんOKです。こどもたちのがんばりにどうぞたくさんのエールをお送りください。参加者の自治体や教育委員会から、後援をいただきました。株式会社Doitさんのご協力もいただいています。 ご視聴お申込みは以下のフォームからできます。発表者と視聴者みんなであたたかい時間をつくっていけたらと思います。

【多言語スピーチ会】

3月20日(日)13:00〜16:00

視聴申し込み↓

https://forms.gle/FkpFGceH7jTEWRys9

「すべてのこどもたちが互いに認め合い、信頼し合い、共に支え合って成長していく多文化共生社会の実現」を理念として活動をしている私たちにとって、今ウクライナで起きていることは決して遠くの出来事ではありません。現地のこどもたちの泣き声や悲痛な叫びが聞こえるようで連日胸が痛みます。

そしてこの状況を目の当たりにしながら国内に目を向けた時、改めて多文化に生きるこどもたちのことを思います。ツイッターで「先生がロシアが悪いと言っててしんどい」というロシアルーツの子のつぶやきを見ました。世界レベルで国と国の問題が起きた時いつも思うことですが、それがどこの国のどんな出来事であっても〝こどもたちに政治(国家)を背負わせてはいけない“と強く思います。

ニュースでルーツのある国のマイナス面が取り上げられるたび、一方的に非難され差別されるこどもたちがいます。今ここにいて、他のこどもたちとなんら変わらぬ生活をしている彼らにとって、それはあまりにひどいことではないでしょうか。直接的な差別発言がなかったとしても、ルーツのある国への複雑な思いを抱えながら一人黙って耐えている子もいるでしょう。

今一度、私たち大人は自分の発言の一つ一つを、丁寧に振り返る必要があるのかもしれません。多文化に生きるこどもネットワーク大分も「すべてのこどもたち」という言葉にこだわりながら、一人ひとりの気持ちに寄り添った活動を続けていきたいと思います。この会を応援して下さるみなさまとこの気持ちを共有しながら、今後のネットワークの活動を進めていけたら幸いです。

多文化に生きるこどもネットワーク大分

事務局一同